4.6リッターV8の咆哮が、朝の古民家に響く。
「これが消えていく音なんか」——そう思いながら、CPAのテキストを広げた。
今日は、俺が「トレイルシーカーを買いながらランクル200を手放さへん」理由を書く。これは単なる車好きの話やない。「参入障壁」という一本の軸で、2026年の世界を読む話や。
CATLが「1,500km・6分充電」を発表した翌日、別の中国スタートアップが「航続800kmのEVを発表」というニュースが流れてきた。毎週のように新しいEVメーカーが生まれ、毎月のようにスペックが更新される。
なぜか。答えはシンプルや。EVは「参入障壁が低い」からやねん。
一方EVは、モーター・バッテリー・インバーターという「モジュールの組み合わせ」や。性能の良いバッテリーを買い、優秀なモーターを調達すれば、IT企業でも家電メーカーでも「車」を作れてしまう。
だからこそ世界中でEVが溢れ、コモディティ化の波が押し寄せてる。
この「参入障壁の低さ」はEVの強みでもあり弱みでもある。競争が激化し、価格は下がり、消費者には恩恵がある。でも「どこが作っても同じ」になっていくということは、ブランドの価値が剥落していくということでもある。
だから俺は、ガレージにランクル200を鎮座させ続けている。
4.6リッターV8。このエンジンが持つ技術的複雑性は、今まさに消えていこうとしてる。トヨタでさえ、次世代ランクルをEV・HV化する方向で動いてる。純粋な大排気量V8 NAエンジンを搭載した新車が、今後も作られ続けるとは思えへん。
のれんとは、純資産を超えて支払われる「見えない価値」のことやけど、大排気量内燃機関には「数十年かけて人類が積み上げた機械知財」というのれんが宿っとる。
EVのコモディティ化が進めば進むほど、「量産できない・簡単に真似できない」技術の希少価値(のれん)は上がっていく。
ランクル200のV8は、俺にとって「走る機械遺産」や。乗るたびに、人類がエンジンという技術でどこまで到達したかを体感できる。これは博物館の展示物やなく、今この瞬間にキーを回せば動く、生きた歴史やねん。
トヨタが掲げる「全方位戦略(マルチパスウェイ)」——「EVだけが正解やない、HVもFCVも内燃機関も全部やる」というアプローチを、世界のメディアは「決断できない企業」と批判してきた。でも今、その判断は正しかったと証明されつつある。
時代の最前線
機械知財の保存
全方位戦略
これ、俺個人レベルでも実践できる話や。最新の電気(トレイルシーカー)で時代の波に乗りながら、不朽のV8(ランクル200)でアナログの魂を保存する。どちらかに全振りするんやなく、両方を同時に持つことで、どんな未来にも対応できるポートフォリオを作る。
人類が百年かけて積み上げたアナログ知財が、一世代で消えてしまう。
だから「全方位」なんや。「正解が一つ」とは限らへん世界で、複数の正解を手元に持っておくこと——これがリスク管理の本質やと俺は思う。
この「参入障壁」という軸で見ると、俺が今やってることが全部繋がってくる。
CPAの勉強:
AIが「知識の検索」を代替する時代、「正解を知ってる」だけでは価値がなくなっていく。でも「数字の裏にある意図を読む判断力」「監査の場での対人スキル」——これはAIが簡単に代替できへん、参入障壁の高いスキルや。
PTの手技:
患者さんの体に触れ、末梢神経の微細な変化を読み取る手技は、AIには決して真似できへん。データでは捉えられへん「感触」という情報を処理する能力——これこそが参入障壁の極致やねん。
100年モノの古民家:
現代の建築では再現できない木材の密度、職人の手仕事、時間が作り出した味。これは「金さえあれば買える」ものやない。参入障壁が時間によって作られた資産や。
これが2026年において「替えのきかない個人」でいるためのポートフォリオやと思う。
「ユーカーパックのセルフ査定の説明書が読めない」「買取店の担当者がだるそう」——そんな日常のぼやきも、世界情勢というレンズで見れば、立派な「経済指標」の一部や。
査定担当者が家に来たら、こう言ってやろうと思ってる。
でもな、このガレージにあるV8ランクルという『参入障壁の塊』だけは——
何があっても、手放さへんで。」
EVが加速し、AIが溢れ、世界の常識が音を立てて崩れていく2026年。
ヴォクシーを売り、実物資産(金・銀)を積み立て、トレイルシーカーの納車を待ちながら、ランクル200のキーを回す。そしてCPAの合格を勝ち取る。
一見バラバラに見えるこの全部が、「参入障壁の高いものを手元に置き続ける」という一本の軸で繋がってる。それが俺の全方位戦略や。
複数の正解を手元に持っておく。
それが、古民家・PT×CPA受験生の生き方やねん。
明日を俺の力で(Asuore)